お茶碗とマッコリの話

~ 2011年 11月 13日

お茶碗あそび〜マッコリ編、初日はあいにくの天気にもかかわらず、多くのお客様にお越しいただきありがとうございます。

今回の企画では、マッコリという韓国の伝統酒を通して、道具としてのお茶碗の多様性を感じ、楽しんでいただこうと思っているのですが、“なぜお茶碗とマッコリの組み合わせなのか?” については、poooLのオーナーであり、韓国人でもある、私の主人のこんな思いがつまっているんです。

   多くの道具は名前とそれに伴う固定概念によって用途や価値が規定されているように思います。
   しかし、朝鮮半島で水、飯、酒などを入れて使われていたマクサバルと呼ばれる雑器が、日本に
   渡り、茶器として新たな用途と価値が吹き込まれたように、道具は、見方を変えると、これまで
   とは異なる用途や価値、人との関わりが見えてくると思うのです。

   茶碗という道具を考えるにあたり、私の故郷の伝統酒、マッコリが頭に浮かびました。
   専用の器を持たないマッコリは、ある時は高級な酒器に入れられ権力を誇示するために振る舞わ
   れ、またある時は、マクサバルに入れられて農作業の労うために飲まれたりしました。
   つまり、マッコリというお酒は、誰が、何に入れて飲むかによってマッコリが持つ意味や価値が
   変わるのです。

   それは、目的と使い道によって違ってくる道具本来の姿に通ずるものがあるように思われます。
   マッコリを楽しんでいただきながら、そんな「茶碗」本来の形が持つ多用性を感じ、楽しんで
   いただければと思っています。            -店主  Shin kwang youl

日本と韓国、2つの血が流れる “私たちの場所” だからこそ楽しんでいただけることだと思っています。
マッコリデポチブ(マッコリ一杯飲み屋)は18日(金)、19日(土)、20日(日)の3日間登場します。

韓流とはほど遠いオーナーですが(笑)、気持ちだけはグンソク張りでお出迎えさせていただきますので、みなさん、ぜひ遊びに来てくださいね。

お茶碗あそび 〜マッコリ編〜
11月11日(金)〜11月20日(日)
出展作家:阿南 維也 / 井上 塁 / 岩田 圭介 / 大中 和典 / 小澤 基晴 / 小野 哲平 / 加藤 かずみ / 清岡 幸道 / 兼行 誠吾 / 齋藤 明義 / 清水 善行 /鈴木 史子 / 田中 信彦 / 中園 晋作 / 服部 竜也 / 二階堂 明弘 / 菱田 賢治 / 森岡 希世子