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堀 宏治 木工展

~ 2023年 4月 30日

「他の素材と共存し、ひとつの空間を豊かに演出してくれるもの」
ご自身の作品について、堀さんはこんな風に表現してくれました。

そしてまた、「派手ではなく、シンプルなもの」だともおっしゃいました。

彼にとって作品は、みんなで舞台を作り上げるキャストような存在なのだと思います。

陶器やガラスをはじめとする様々な素材のテーブルウエア、そこに盛り付けられた料理たち。
個性豊かなキャストたちが一つになって、テーブルの上という舞台を演出します。

個々の要素(個性)が幾重にも重なり合い、作られるのが「舞台」だとしたら、キャストたちに求められるのは「一重の個性(魅力)」ではないでしょうか。

言い換えれば、複数の個性(魅力)を誇示し、一人浮き立つような存在では、メンバーにはなれないということです。

ご自身の作品が、単独公演を行うスターであることを望まない堀さんにとって、彼の作品が「派手ではなく、シンプルなもの」であることは、大切な要素であり、また彼のモノづくりの哲学でもあるのではないかと思います。

「人が生活の中で、(木という素材から)何らかの恩恵を受けているということは、木々が発している無意識という意識を人間が受け取っているからだと思う」という堀さん。

身の回りの自然物には神が宿り、自然物にも意識はある。
そんなアミニズム的な感覚は、私たち日本人なら誰もが持っている共通感覚だと思います。

その共通感覚(琴線)に触れるものをベースに置き、モノづくりをしている人だからこそ、私たちは堀さんの作品に、シンプルだけど生命力溢れる、そんな明確な個性(魅力)を感じるのだと思います。

それはまた、私たちが彼の作品を通じて「木々の意識」を受け取っている、その証のようにも思えます。

※ 一部の作品オンラインショップ販売予定あり (5月15日から順次)

開催概要

期間 2023年5月13日(土) ~ 5月21日(日) ※火、水、木曜日休み
時間 12:00 ~ 18:00
作家・在廊日 堀 宏治・未定
場所 poooL 本店
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-12-9 #105
tel. 0422-20-5180
JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から中道通りを徒歩10分

村井大介 陶展

~ 2023年 4月 23日

大学時代は文学を専攻したという村井さん。
奥様との出会いがきっかけで陶芸を始め、30歳を機に会社を辞めて陶芸学校に入学。
卒業後はサラリーマンと作家という二足のわらじを履いた後、作家として一本立をされました。

そんな経歴を持つ村井さんにご自身のモノ作りについて聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

【”良いもの“というのは、それを作っている人、使っている素材や道具の ”良い個性” が現れたものだと思っています。】

「作る」ということは、人間の意識的な行為であると同時に、人為だけではどうすることもできない要素(完成度)も多分に含んでいると思います。
にも関わらず私たちは、思い描いた理想(カタチ)に向かい、自分以外の物事をもコントロールし、そこに辿り着けると信じがちです。

きっと彼は、それができないことを知ってる人なのだと思いました。

だからこそ、自分の働きかけが自分以外のもの(自分の「外」あるもの)に影響することを理解し、そうして互いが共鳴した時、人為だけでは決して生まれることのない、人為を越えたもの(人、素材、道具の良い個性が現れたもの)が生まれるのだと言っているのではないかと思いました。

そんな彼の考えは、人や自然に対する深い理解に根付くものではないかと思っています。
そしてそれは、彼が文学ということに深く触れた人であったからこそではないか。
そんな風に思っています。

彼は言います。

「瀬戸の磁器土は土自体が綺麗なので、できるだけ僕の感じる、その ”きれいさ” を、そのまま形にするような表現がしたいと思っています。
 今回の展示では、今の自分の感覚をできるだけ素直に出していけたらと思っています。」

村井さんという人間の意思と、そんな意思の働きかけに共鳴し、引き出された物事(素材や道具)の ”良い個性”。
それらが三位一体となって表れた作品からは、端正な意匠の下に隠されたそこはかとない人間らしさが感じられます。

それは、彼が好きだというルーシー・リーや長次郎に通じる、人為を越えて生み出された ”人間臭さ “ のようにも思われます。

※ 一部の作品オンラインショップ販売予定あり

開催概要

期間 2023年04月29日(土) ~ 05月07日(日) ※火、水曜日休み
時間 12:00 ~ 18:00
作家・在廊日 村井大介・29日(土)
場所 poooL 本店
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-12-9 #105
tel. 0422-20-5180
JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から中道通りを徒歩10分

小林克久 OVALBOX展 2023

~ 2023年 4月 21日

岡山県で制作をされている木工家 小林克久さん。
2013年から始まり、今年で7回目となる個展を開催いたします。

小林さんが作るオーバルボックスは、薄い木材を折り曲げて作られる木製のボックスです。
そのルーツは、イギリスからアメリカへ渡ったプロテンスタントのシェーカー教団へと遡ります。

彼らは共同体を作り、自給自足の生活を送りました。
そして質素で規則正しい暮らしの中から、数多くの道具を生み出しました。

無駄を嫌った彼らのデザイン哲学は「有用であり、必要であるならば美しく作る」ということです。

そして、作る人の技術の差が、モノのクオリティではなく、モノの個性として現れるような意匠を生みました。
制作者が同じ基準を持って作れるようにデザインしたというわけです。

そうして生み出された道具の1つに、オーバル型をした木製ボックスがありました。

大小様々なサイズのボックスは、生活に必要な細々としたものを整理することができ、それらを積み重ねて収納することができ、移動が必要な時にはボックスごと持ち運ぶこともできます。
そして、使わない時には入れ子にしてしまっておけるので場所も取らないというわけです。

シェーカー教徒たちの合理的で無駄のない徹底した暮らしから生まれた道具だからこそ、その有用性は現代の私たちにとっても有用であり、その意匠が色褪せることなく私たちの目にも映っているのだと思います。

※ 一部の作品は 4月25日(火)から online shop でもお買い求めいただけます

開催概要

期間 2023年04月22日(土) ~ 04月30日(日) ※火、水、木曜日休み
時間 12:00 ~ 18:00
作家 小林克久
場所 poooL 本店
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-12-9 #105
tel. 0422-20-5180
JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から中道通りを徒歩10分

大迫友紀 個展 ご来店予約のお申し込み

~ 2023年 4月 01日

大迫友紀 個展 【float】の展示は、誠に勝手ながら4/15(土)、4/16(日)は予約制とさせていただきます。
作品展のご来店をご予定されている方は、以下より、お申し込みください。

ご来店予約のお申し込み

大迫友紀 個展 【float】

~ 2023年 4月 01日

今回の展示は、誠に勝手ながら4/15(土)、4/16(日) 16時までは予約制とさせていただきます。


大迫友紀さんという作家さんは、いつも自分と闘っている人。
そしてとても正直な人だと思っています。

彼女は今、「大きく変わらなければいけない」と感じているそうです。
これまでとは違うものを生み出したくて踠(もが)き、でも思うようにいかなくて、そんな自分にがっかりしているのだと言います。

求められるものを日々こなしながら新しいものを生み出すこと。
今の自分から抜け出たいと願うこと。

それが作り手にとってどれだけ苦しいことなのか、モノづくりをしない私には想像もつきません。

想像もつかないし、想像もできないけど、それがモノづくりをする上で、モノを作り続けていく上で、なくてはならない大切なことであることは分かります。

彼女はいつも、そんな自分の思いと正直に向き合い、悩み、そして成長してきた作家さんだと思っています。

そんな大迫さんの新たな挑戦が「float」シリーズ。
ガラスの中に色を流し込んで作ります。

材料の中を見通せるガラスだからこそでき、表面だけではない、ガラスの奥行きがより感じられる作品たち。

色の流れや濃淡など、人の手ではコントロールできない偶然性。
その偶然性をより面白いものとして導き出すための形。

人の手が意図的に生み出した「形」が、意図できないことに与える影響を見定めながら、その落とし所を見つけてゆく。
結果をコントロールしようとするのではなく、かといって偶然への丸投げでもない。

それは「自分の外」にあるものと、「自分」との理想的な関わり方のようにも思えます。

悩んで、凹んで、でもいつも前を向いて歩み続けている大迫さんだからこそ、今の彼女があるのだと思います。

そんな彼女の姿を、新しい作品たちを通じて感じていただけたら。
そんな風に思っています。

開催概要

期間 2023年4月15日(土) ~ 4月23日(日) ※火、水、木休み
※ 状況によっては早めの会期終了がある場合がありますのでご了承ください。
時間 12:00 ~ 18:00 ※最終日は17:00まで
作家 大迫友紀
場所 poooL 本店
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-12-9 #105
tel. 0422-20-5180
JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から中道通りを徒歩10分