「あれもこれも欲しいけど、家に持って帰っでも宝の持ち腐れになるだけでしょう。1個だけあってもねぇ。」
お店にいると、よくこんなお話を耳にします。
“1個だけあっても何も変わらない。”
私自身、以前はそう考えていました。
こんな仕事をしているせいか「きっとステキな暮らしをされてるんでしょうね。ステキな器もたくさんあって。」なんていう有り難いお言葉をいただき、思わず苦笑いしてしまうことがあります。
何を隠そう、お料理が大の苦手な私は、少し前まで“器なんて用が足せれば皆同じ”くらいに考えていました。(もちろん、器だけじゃなくキッチン道具すべてに対して)
そしてまさに、「ステキだけど1個だけあってもねぇ。どうせしまっておくだけになっちゃうし。」そう思っていたんです。
でも、「1個」だからどうにもならないのではなく、そんな「1個」から始まった私自身の変化の
お話をしてみたいと思います。
「ヘタな料理もお皿がきれいだとおいしく見えるね。」
新しいお皿が一枚加わっただけで、いつもの夕食のテーブルが少し特別なものに見えました。
「この料理、あのお皿に似合いそうだなぁ。」
一枚のお皿がきっかけで、お料理嫌いの私が、お料理本を楽しく眺めては1つ1つ作ってみるようになりました。
一枚のお皿がきっかけとなり、今ではお料理をすること、そして家でごはんを食べることがとても楽しくなりました。
そして、皆さんがおっしゃってくださるようなステキな暮らしが、少しずつですができるようになってきました。(自分的にはですが・・・笑)
でも、それは見た目がステキになったからではないと思っています。
自分が気に入ったたった1個のステキなモノ。
そのモノから始まる暮らすことへのこだわり。
それが私の暮らしに対する意識を変え、意識の変化が暮らし方を変えてくれたのです。
日常だからどうでもいいやではなく、日常だからこそ大切にしたい。そう思えるようになりました。
たった1個のモノから始まった私の意識と暮らし方の革命は、今も日々続いています。
もし、poooLにおいでくださって、「1個だけあっても仕方がない」そんなことを思った方がいらっしゃいましたら、ぜひその1個から始めてみてください。
ステキに変わること。それはステキなモノを集めることではなく、「大切に思えるステキな1個」と出会い、そんな1個と暮らすことから始まる自分自身の変化なんだと思います。
1個だけあっても仕方がないではなく、まずは1個から始めてみてください。