ごほうび
~ 2025年 12月 07日
三浦侑子(ガラス)
ガラスは何も隠さない。
ガラスの向こうにあるものを、何も隠さず見せてくれる。
だからとても安心する。
ガラスを通して見たものは、なぜか少しだけ優しく見える。
「実存」に宿る尖った部分を、少しだけまろやかにしてくれる。
目の前にあるものを直視するのが辛い時、
グラスをそっと持ち上げて、グラス越しに世界を見てみる。
ただそれだけで、明日もまたがんばれる気がする。
池田晴美(金工)
受け継ぎ、そして受け渡す。
そのために人は生きているのではないかと思う。
誰かが受け継ぎ、受け渡したモノやコト。
だから今、ここにある。
そんな受け渡しの過程の中で、「何か」がちょっと付け加えられる。
その時代、その国、その人ごとの小さな「何か」。
そんな「何か」が積み重なり、変わることを「進化」という。
彼女は伝統を受け継ぐ者。
そしてそこに小さな「何か」を付け加え、次へとそれを渡す者。
彼女は、「進化」に携わる者。
みやかわのぶひろ(陶)
一から作り上げることが好き。
できるだけ原料に近いところから作り始めたいから陶芸を選んだ。
と、彼は言った。
育っていくものが好き。
育ち、朽ちてゆくものに魅力を感じる。
と、話してくれた。
時間を刻み、変わりゆくことが、
この世の全てのものに課された”定め”なのだとしたら、
その”定め”も織り込んだ、そういうものを、彼は作りたいのではないだろうか?
原料により近く、一から作り上げることをしたい。
そんな彼の言葉には、モノたちの定めに争(あらが)わない、そんな姿勢が隠れているように思う。
開催概要
| 期間 | 12月15日(月)〜 12月18日(木) |
|---|---|
| 時間 | 12:00 ~ 18:00 |
| 作家 | 三浦侑子(ガラス)/ 池田晴美(金工)/ みやかわのぶひろ(陶) |
| 場所 | poooL 新店 東京都武蔵野市吉祥寺本町3-8-11 #101 tel. 0422-20-5180 JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から井の頭通りを徒歩5~10分 |

