寒い季節を心地良く過ごすためニットは欠かせません。
“ ニット ” と一口に言っても、その素材は実に様々。
日本では高級ニットというとカシミアの印象が強いですが、カシミア以外にも優秀な素材がたくさんあるのです。
そこで、この冬poooLが注目する暖か素材についてご紹介をしていきたいと思います。
第一弾は、「アルパカ」です。
CMで一躍有名となったアルパカですが、一体どんな素材なのでしょうか。
欧米では、高級天然毛としてカシミア以上に高い評価を受けているアルパカ。
その魅力は、何と言っても優れた保温力と軽さにあります。
保温力はウールはもちろんのこと、カシミアにもはるかに勝り、ウールと比べると8倍もの保温力があると言います。
そして、耐久性が高く、ウールと違って毛玉がほとんどできず、シワになりにくく、縮みにくいといいことづくめ。
では、アルパカの毛は、なぜこんなに優れた特性を持っているのでしょうか?
それは、アルパカの毛の構造に由来をしています。
夏は40度、冬場は−20度と、寒暖の差が激しいアンデスの自然環境に生息するアルパカ。
厳しい自然環境から体を守るため、その毛には人間の肌のように、外界の環境に合わせて体温を保護する特性があり、サーモメーターのように寒暖両用に調節できる機能があると言います。
アルパカの毛は、1本1本がストローのように空洞になった構造をしています。
そこに熱を閉じ込めることができるので、保温性に優れ、しかも軽いのです。
油分を多く含んだアルパカの毛は、編む時にはツルツルと滑ってとても編みにくいのですが、肌触りはシルクのようにしっとりと滑らかで、ウールのようにチクチクすることがありません。
そして、シルクのような光沢があります。
そんなアルパカの中でも、特に希少価値が高く、最高級とされているのがベビーアルパカです。
ベビーアルパカとは、生後三ヶ月までの子供のアルパカの毛を櫛で梳いて、櫛についてきた最も柔らかな毛だけを集めたもの。
1頭につき、一生のうちに1回だけしか取ることのできないその毛は、大人のアルパカの毛以上に軽く、暖かで、よりふんわりとした柔らかな肌触りはカシミアに似ています。
とまあ、調べてみたところ、こんな良いことずくめのアルパカなのですが、果たしてその通りなのか、実際に着て確かめてみました。(続きは次回)