素材のはなし “ ベビーキャメル ” その2

~ 2013年 11月 13日

前回、キャメル素材について色々とお話をさせていただきましたが、本当にそうなのか、今回も実際に着て試してみました。

着てみたのはこちらのポンチョ風カーディガン

<保温力>
ウールより断然暖かいです。
アルパカ同様、キャメルも体温を逃がさず、体温を抱き込んでいる感じがします。

<吸湿性、放湿性が高い>
シトシトと霧雨のような雨が降る日。
こんな日はニットが水分を吸って重くなり嫌ですよね。
いつもならニットは着ないところですが、せっかくなので着て出てみました。

歩いて15分ほどのレンタルDVDショップ。
到着するまでにニットは随分と水を吸い、手で触ってみると明らかに「濡れている」のがわかるほどでした。
しかし、何と言うんでしょうか、じっとりと湿った感じがないのです。
手で触ると濡れているのがわかるのに、着ていて気持ち悪くないんです。

DVDを物色しているうちに、みるみるうちに「濡れている」感じがなくなっていきました。
そして、店に入って15〜20分ほどの間に、すっかり乾いた状態に戻っていました。

これには本当に驚きました。
首回りに巻いていたウールのストールはジットリと濡れたままで、帰りは巻いて帰ることができませんでした。
本当にものすごい放湿性だと思います。

お天気が悪い日にもってこいの素材なのはもちろんのこと、暖房がきき過ぎた場所で汗をかいて風邪を引くということもなくなるでしょうし、この乾きの早さはお家でのお洗濯がしやすいということにもつながるのではないでしょうか?

<肌触り>
毛の間に空気を抱いて盛り上がるという性質のためか、ウールと比べるとしっとり感と肉厚感があり、上品で心地良い肌触りです。
ふんわりというよりは、もっとしっかりとした毛皮のような柔らかさであり、心地良さだと思います。

以上が着てみた感想です。
高く評価されるに値する、とても良い素材だと思いました。

最後に、できればお家でお手入れをしたいという方々のために、簡単なお手入れ方法についてご紹介をしておきたいと思います。

<着用後のお手入れについて>
毛足の長いキャメルは、毛乱れを起こしやすいので、着用後はブラシで毛並みを整えてあげると良いです。

<お洗濯の方法>
お家でお洗濯をする際には、手洗いをしてください。

オシャレ着洗い用洗剤を溶かした水(もしくはぬるま湯)で、短時間で優しく押し洗いをしてあげてください。
つけ置き洗いはNGです。
アルパカ同様、獣毛は人間の毛髪に似ていますので、シャンプーを使って洗っても良いそうです。
変色、形崩れの原因となるので、アルカリ性洗剤や漂白剤は使わないでください。

水の温度に注意する点もアルパカと同様。
お湯で洗うと縮みの原因となりますので注意をしてください。
また、洗っている時の水の温度を一定に保つことも重要です。
水を使ったりお湯を使ったりせず、一定の温度でお洗濯することが洗濯中の縮みや形崩れを防ぎます。

すすいだ後、柔軟剤で仕上げるとよりふんわりと仕上がります。

ドライの方法についてですが、洗濯ネットに入れてごくごく軽く脱水をかけた後、バスタオルに巻いてタオルドライ。
あらかた水が切れたところでバスタオルの上に置いて平干しをしてください。

最後に、獣毛であるキャメルも洗い過ぎると油分が抜けてしまうので、あまり頻繁に洗わない方が良いそうです。