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Takahiro Yahagi (矢萩 誉大) 展

2024年10月05日(土) ~ 10月13日(日)

不完全さの中に宿る美しさ
陶芸家 矢萩誉大さんは、自身の作品にそんな美しさを込めたいと思っています。

ある時、彼はレストランで使われている自分が作った白磁のプレートを目にしました。
フチが欠け、カトラリーでキズのついたプレートを見ながら、そのダメージが「景色」のように見え、その姿に心が震えたと言います。

それは、大学の研究制作で、西洋美術の欠損のある彫刻や、発掘された壺、詫び錆びを感じる器などに時の流れを感じ、先人達の想いに心が震えた時と同じでした。

作り手の想いを超え、人の手が及ばない変化がもたらした「不完全」な姿。
その姿は永遠ではなく、「今」を映し出しているに過ぎないという儚さを孕んでいること。
そんな不完全さの中に宿るものに、彼は美しさを見出し、心揺さぶられたのだと思います。

だから彼は、完成した器の姿を自らの手で崩すことで、その本質的な姿を現そうと模索しているのです。

完全さに抗う彼のモノづくりは、「静物」を「生物」へ変えるための儀式のようにも思えます。

今回の展示会では、器の他に、オブジェなどにも挑戦してくださっています。
矢萩さんの新たな試みを、展示会場でぜひご覧頂ければと思います。

開催概要

期間 2024年10月05日(土) ~ 10月13日(日)  ※月、火、水曜日休み
時間 12:00 ~ 18:00 ※最終日は17:00まで
作家 矢萩 誉大
作家在廊日 5日(土) 13:00~
場所 poooL 本店
東京都武蔵野市吉祥寺本町3-12-9 #105
tel. 0422-20-5180
JR・京王井の頭線吉祥寺駅北口から中道通りを徒歩10分